國富先生のカンボジア旅行記➂

2日目の日程はハードだったが、今日のスケジュールは遺跡は一か所だけなので午後からはフリープランだ。
ホテルで朝食を済ませ、また朝8時にガイドさん迎えに来てくれます。今日のガイドさんはラッターさんとは違う人らしいが、何と僕一人だけにガイドさんと運転手さんが付くとのこと。少しセレブ的な観光になりそうだ。

今日巡る遺跡は、ベンメリア遺跡という所で、アンコールワットから東に約40キロの森の中にある寺院です。車で片道2時間ぐらいかかるそうだ。では車内で車窓を眺めたりとゆっくりすることにしよう。

街中 バイク野郎
市民の足はバイクが主流。朝のラッシュ時はバイクでいっぱいだ。
よく見るとヘルメットをしていない人が多い。取り締まる法律の整備が遅れているらしい。

街中 工事中
至る所で工事をしている。
道路やホテルの建設がまだまだ続いている。

田舎道 田園風景
しばらく走ると、のどかな田園風景が広がる。カンボジアの主要産業は農業で、しかも農地の8~9割は水田が占める。

田舎道 さとうきび屋台
道端でよく売られているのは、サトウキビだ。それを絞ってジュースにして飲む。
カンボジアの人は甘い物が大好き。昨日、観光の合間にブラック無糖の缶コーヒーをツアーのメンバーが買って飲んでいたが、めちゃくちゃ甘かったらしい。

田舎道 高床式住居
田舎のほうに行けば、未だに高床式住居が多く残る。

田舎道 牛
カンボジアでは、牛はまだまだ農業の主役だ。したがって、現地の肉は総じて固く、美味しさに欠ける。

予定では、ベンメリア遺跡まで車で2時間ぐらいかかるらしいが、終始運転手さんがぶっ飛ばしてくれた
おかげで30分程早く着いた。シェムリアップには街中に信号機は一つしかなく、しかも法定速度などもないので一般道なのに高速道路並みに走ることができる。ですから次々と車を追い越している状態で少し怖かった。

さて、ベンメリア遺跡は世界遺産であるアンコール遺跡群のひとつで、昨日のタ・プロム以上に建物の崩壊が激しい。内戦の為、長年放置されてきたが、近年ようやく観光ができるようになった。まだ発掘調査が行われていて、全貌が明らかになれば、アンコールワットを凌ぐ規模になると言われている。
また、宮崎駿監督のアニメ『天空の城ラピュタ』のモデルになったと噂されている。

ベンメリア 正面
ベンメリア遺跡正面入り口。入り口とは名ばかりでガレキで塞がれている。観光用の入り口はこれより右に曲がった所にあった。

ベンメリア ルート
歩きやすいように、足場が築かれている。その代り観光できるルートは、その足場の築かれている所に限定される。

ベンメリア 木とトミー
ここもガジュマルの木によってかなり浸食されている。木を伐採すると、木の根が建物内部にまで入り込んでいるので建物は崩壊してしまうらしい。かと言って、このままにしておくと遺跡全体がガジュマルの木によって覆われてしまうだろう。いつの日か、消え去ってしまう運命の遺跡なのだ。

ベンメリア ダンジョン
これはもうロールプレイングゲームのダンジョンだ。
中は手強いモンスターがいるかもしれないので、やくそうは十分に持っていこう。

ベンメリア コケとツタ
廃墟マニアには、たまらない遺跡である。

ベンメリア ラピュタの木
ラピュタっぽい大木。
『バルス!』と唱えると、こうなってしまうのだろうか。

この遺跡の醍醐味は、手つかずの遺跡を探検気分が味わうことができる事だろう。
そして、探検を終えた筆者は車に乗り込み、また1時間半かけてホテルに戻るのであった。

さて、今日の夜にはシェムリアップを出発しなければならない弾丸ツアーである。午後からの時間も無駄にはできないので、昼食はホテルで済ました。トマトパスタを食べたが、とっても美味しい。実はカンボジアはフランスの植民地時代が長かったせいで、西洋料理が意外と美味しいらしい。

食べ終わったら、トゥクトゥクを走らせて、定番のお買い物にでかけよう。街の中心部にある『オールドマーケット』は、大勢の観光客で賑わっているらしいが、昼間はそれほどでもない。お店の人ものんびりしている。やはりこの街は夜になって本領を発揮するのだろう。

オールドマーケット2
カンボジアシルクのスカーフやパンツなどの衣類が揃う。筆者もここでお土産を購入した。

オールドマーケット1
東南アジア最大の湖『トンレサップ湖』が近くにあるので、多様な魚類が売られている。

シェムリアップ市内2
フランス植民地時代の建物がオサレである。

マッサージ店 外観
日本人が経営しているマッサージ店。電話をしたらトゥクトゥクで迎えに来てくれた。
アロマオイルマッサージは60分で30ダラー。日本の半額ぐらいかな。

マッサージ店内
マッサージ店の室内。決して、いかがわしいお店ではありません。

アロマオイルマッサージでは、連日の遺跡巡りで疲労していた下半身を中心に施術してもらい、帰りはかなり楽になっていました。おまけにお肌もスベスベだ。気分を良くした筆者は、またトゥクトゥクでホテルまで送ってもらい、いよいよ帰りの支度をしなければなりません。

夕方6時に、またガイドさんが迎えに来てくれて、空港まで送ってくれる。これでいよいよカンボジアともお別れだ。
思えば、遺跡も素晴らしかったが、意外に印象に残っているのは日本とはあまりにも違う市民の生活の様子でした。
ツアーの合間に、ガイドさんが日本語が上手だったので聞いてみた事があった。
「あなたは、日本にはどれくらい居てたのですか?」と。
ガイドさんは言う「私は日本に行ったことはありません。」「日本に行くのは、お金がとても高い。」
日本に滞在せず、ここまで日本語が上手に話せるとは凄いことである。現地には日本語学校があり、そこで勉強したらしい。ガイドの仕事をする為に、必死に勉強したのでしょう。

今、カンボジアは不幸な内戦から20年余り経ち、急速に発展しています。しかし、1日2ドル未満で暮らす貧困層は国民の半数を超えていて、まだまだ貧しい国なのだ。
日本に旅行するとなれば、彼らの年収に匹敵するほどの金額になる。到底無理な話である。

1ダラー
この国では、1ドルあれば旅行中、大抵の事は賄える。トゥクトゥクも近場なら1ドル、缶コーヒーやミネラルウオーターは1ドルあれば2,3本は買える。食事も現地の大衆食堂なら1ドルで、お腹いっぱい食べられるだろう。観光客にとってはありがたい事だが、かと言って彼らもいつまでも1ダラーではいけないのである。今よりも、もっと所得を上げて幸せにならなければならない。

カンボジアの人達は、日本人に対しては優しい。遺跡の出口にいた物売りの少女やトゥクトゥクのおっちゃん達は、私には決して商売っ気だけではない笑顔に見えました。
近い将来、カンボジアの人達が海外旅行ができるぐらい豊かになり、もし日本に来たならば、私は満面の笑顔で迎えてあげたい。
カンボジアの子供
《おしまい》
スタッフ 國富

腰痛 ぎっくり腰 ヘルニア 坐骨神経痛 しびれ 肩こり  めまい 猫背 骨盤矯正 ストレッチ
妊娠 産前産後の整体 交通事故

みやざき鍼灸整骨院
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國富先生のカンボジア旅行記➁

 

 

腹痛と吐き気は深夜2時頃まで続き、ほとんど寝れていない状態。それでも今日はアンコールワットの朝日を見る為に朝5時にホテルを出発だ。
まだ暗いというのに道路には車やバイクが多い、ほとんどが朝日を見に行く人らしい。中には自転車で向かっている観光客もいる。アンコールワットの入り口付近に設けられたチケット売り場で、まずはワンデーパスポートを買う。2デーや3デーの種類もあるようだ。これを買えばアンコール遺跡群の入場はすべてフリーパスになる。売り場では写真も撮られるので、きちんとした写真付きのパスポートがすぐさま発行となる。これは記念になりそうだ。
そしてラッターさんに連れられて朝日のベストポジションまで向かう。ちなみにカンボジアはこの時期は雨季。朝から曇りがちになる事が多いらしいが、この日の朝は快晴。これはきれいな朝日が見れそうだぞ。

アンコールワット朝日1
遺跡とジャングルの後方から徐々に太陽が顔を出す。その直前には、赤紫の光が空と水面に映りこみ、幻想的な景色となった。

アンコールワット朝日2
ラッターさん曰く、「こんな綺麗な朝日は、最近では珍しい!あなたたちラッキーです!」

幻想的な朝日を見終わった後は、一旦ホテルに戻って朝食だ。朝食はビュッフェスタイルで一般的なメニューが並んでいる。
食べ終わった後は、いよいよ本格的な遺跡巡りが始まる。今日一日で象乗り、アンコール・トム、タ・プロム、アンコールワット、サンセット鑑賞、アプサラダンスのディナーとぎっしりと予定は組まれている。

午前8時にまたまたラッターさん登場で観光開始だ。ワゴン車に乗ってまずはアンコール・トムへ。
アンコール・トムは12世紀後半にジャヤバルマン7世によって造営された仏教寺院などが集まった都市です。一辺3キロの環濠と城壁に囲まれた遺跡で見どころも多い。南大門という門から入るとの事だが、ラッターさんが機転を効かし、「今なら象乗り場が空いています。」「先に象に乗ります。」
昼間になると、この象乗りは大変人気で長い列ができるらしい。空いているうちに象に乗り込み、そのままアンコール・トムへ入場だ。

象乗り
象の背中には人間が座れる椅子が組まれており、乗り心地はさほど悪くない。

象乗り2
象が歩き出すとゆっくりと上下に揺れる。このまま30分ほど象に乗っての移動になった。なんだか中世にタイムスリップした気分である。そして象から降り、バイヨン寺院に入る。

アンコール・トム
ここは見上げるほど高い54の塔があり、四方には観音菩薩の巨大な顔が彫られているのが特徴です。

ラッタさんの説明を聞きながら、寺院の上層部に向かう途中、私の体調がまた急におかしくなった。熱中症と思しき、めまい、ふらつき、身体のだるさが出てきたのである。連日の睡眠不足に加え、外気温はおそらく35度を超えているであろう。このまま歩いて途中で倒れたりしたら、ツアーのメンバーに多大なる迷惑をかけることだろう。ここは無理せず、この事をラッターさんに告げ、日蔭で休むこととした。観音菩薩を目近で見たかったが仕方ありません。

しばらく休むと体調は回復し、すこし歩けるようになった。ツアーの人達と合流し、次の遺跡タ・プロムを目指した。
タ・プロムは12世紀末に仏教寺院として建立され、後にヒンドゥー教寺院に改修された寺院です。

タ・プロム
この寺院の特徴として、ガジュマルの木によって、かなり浸食されているという事だ。その迫力は自然の凄さをまざまざと思い知らされる。

タ・プロム2
どうしたら、こんな血管のような根っこになるんでしょうね。

タ・プローム3
映画「トゥーム・レイダー」の撮影が行われたことで有名です。

タ・プロームを見終わった御一行は、ここで昼食を挟んで、午後からのアンコールワットへの観光に出掛けます。もうすでに全身汗だくである。少々お疲れぎみのメンバーは、日本人向けにアレンジされたカンボジアの郷土料理を頂いた。

フォー
フォーはのどごしも良く疲労回復にはもってこいの料理だ。

昼食を食べて元気になった後は、いよいよアンコールワットに入場だ。時間はお昼の2時ぐらい、一番日差しのきつい時間帯だ。実は現地人ですらこの時間帯は暑すぎて外にあまり出ない。みんなお昼寝をしているか、屋内でゆっくりしている。うろうろしているのは観光客とその人達を相手にしている商売人ぐらいだ。暑さで、眉間にしわが寄っている私を見て、ラッターさんは日傘を貸してくれました。生まれて始めて日傘をさしましたが、暑さが全然違う!これは女子たちが使う訳だ。日本に帰ったあとも日傘を使いたいと思ったが、オネエと間違われそうなのでやめておこう。

さて、アンコールワットはカンボジアを代表する寺院であり世界遺産である。
大伽藍と美しい彫刻が特徴であり、数あるアンコール遺跡群のなかでもひときわ大きな存在で、カンボジア国旗にもその象徴として描かれています。

アンコールワット
日本の城と同じように、周りには環濠があり、水面に映る姿も美しい。

レリーフ
細やかなレリーフが素晴らしい。『ラーマーヤナ』の物語がびっしりと描かれている。

第二回廊
建物の外観まで細かい彫刻が施されている。

アバター
このような美しいデバター像が、至る所に彫られている。

アンコールワット2
第三回廊の中央祠堂。このような壮大な石造りの建造物が、日本では鎌倉時代にすでに建てられていたのだ。

アンコールワット頂上
周囲はジャングル地帯。1860年にフランス人アンリ・ムオーによって発見されたらしい。こんな密林中で見つけたと思うと、さぞびっくりした事だろう。

アンコールワットの造形美を存分に楽しんだ一行は、夕暮れ時を待ってアンコールワットのサンセットを見に行った。見る場所は、そこも遺跡で『プレ・ループ』という。ラッターさんからこの遺跡に関する説明はなかったので大した遺跡じゃないのだろう。それでも建物はでかい。最近、夕日を見るにちょうどいい場所なので人気らしい。
しかし、西の空を見ると雲がかなりかかっている。
「夕日は期待できそうもないですね。」と、ラッターさんは言う。それでも朝日は、ばっちり見る事ができたので良しとしなければならない。

プレ・ループ
夕日を見る為、たくさんの人が集まっている。

そして本日最後のスケジュールは、アプサラダンスを見ながらのアジアンフードのビュッフェだ。料理ばかり気になって正直ダンスはあまり見てなかったのが悔やまれる。この料理で特に美味しく感じたのは、ココナッツミルクのデザートだ。東南アジアでは、様々な料理に使われる食材で、クリーミーな味わいになる。今回の旅で一番の美味しさだった。

カンボジア料理
アンコール・ビールが有名らしいが、筆者はビールが苦手の為、コークを注文

アプサラの子
ダンスが終わった後の記念撮影。ちなみに踊り子は人形ではありません。

かなりハードな一日で、途中で熱中症にもなりかけ大変だったが、充実した一日でした。明日も遺跡巡りが続くので、今日はホテルに戻ったら早く寝ることにしよう。

スタッフ  國富
《パート3に続く》

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